スリッページとは、注文した為替レートと実際に約定した為替レートの差のことを指します。スプレッドの狭さを売りにしている国内FX業者でよく起きる現象です。スリッページも取引コストとなるので、スリッページを避けるには約定力の高い海外FX業者を選んでください。
スリッページは、クリスマスや年末といった市場参加者が少なくなり、取引量が減り、流動性が低くなったときに発生しがちです。またFX会社の処理能力にも大きく影響を受けます。経済指標発表後などの注文が集中するタイミングは、サーバーに負荷がかかり通信が遅くなるためスリッページが発生しやすくなります。実際にどれくらいのスリッページが発生するのかは、残念ながら実際に利用してみるしかありません。気になる方は、そのFX会社の口コミを検索してみるといいでしょう。
またスリッページ対策として、MT4ではあらかじめスリッページの許容範囲を設定しておくことができます。スリッページの許容幅は、EAや裁量トレードの手法によって異なります。あまりに許容幅を狭くしてしまうと約定できなくなってしまうため、適切な幅に設定してください。EAのスリッページ幅設定方法は以下の通りです。
- MT4左の「ナビゲーター」の「エキスパートアドバイザ」から設定したいEAを選択する。
- 「パラメーター」タブを選択し、「Slippage」をクリックする。
- 設定したい数値に設定する。
一般的にMT4のEAでは5pips程度にしておけば安心でしょう。取引回数の多いスキャルピングEAであれば、0.3pipsが目安とされています。逆にスイングトレード系のEAを利用されている方は、トレード回数自体が少ないのでスリッページをあまり気にする必要はないでしょう。MT4でEAを稼働させる場合は、スリッページの設定にも注目してください。